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シニア台湾ひとり旅⑤ 優しいお爺さんとの出会い、そしてまさかの特急乗り過ごし! 

旅が好き

さて、台湾旅行も4日目。

今日は、明日の早朝便に備えて、台南から高雄へ移動します。

体調は、少しずつ回復しているような、まだ本調子ではないような……。

そんな状態ですが、旅の予定は待ってくれません。

台南の朝、鍵を入れる場所が分からない

朝はゆっくり起きました。

昨日の残りの蒸しパンと、巻き寿司の残りを食べます。

台湾に来ているのに、朝食は日本から持ってきたものと、前日に買ったもの。

でも、今の私にはこれくらいがちょうどいいのです。

支度を終えて、チェックアウト。

オーナーからは、

「ドアを閉めたら、鍵はここに入れておいてね」

と言われていました。

言われた通り、ドアをしっかり閉めて、鍵を戻そうとします。

ところが……。

あれ、どこだっけ

私が思っていた場所に、鍵を入れるところがありません。

「あれーー」と思いながら、もう一度戻ろうとした時でした。

近所に住んでいる、私より年上であろうおばちゃんが、声をかけてくれました。

台湾語だったので、正確な言葉は分かりません。

でも、表情とジェスチャーから、

「どうしたの?困っているの?」

と聞いてくれているようでした。

私も身振り手振りで、

「鍵、どこに入れるんだったっけ?」

と尋ねます。

すると、おばちゃんは「ああ、ここここ」という感じで、鍵を入れる場所を教えてくれました。

その瞬間、私も思い出しました。

「あ、ここだった!!」

丁寧に、

「シェイシェイ」

とお礼を伝えます。

まだ朝です。

出発前に優しくしてもらったおかげで、気持ちがふっと軽くなりました。

体調も、少し大丈夫な気がしてきます。

台南駅まで歩く 一番の思い出

一昨日は、高鉄の台南駅からバスで市内へやってきました。

今日は、台鉄の台南駅から高雄へ向かいます。

駅までは、タクシーに乗るかどうか迷いました。

でも、朝の台南の通りをのんびり歩いてみたい。

途中で入れそうな食堂があれば、お粥でも食べてみたい。

そう思い、荷物はありますが、休みながら歩くことにしました。

カタツムリ横丁を歩いていると、一人のおじいさんとすれ違いました。

お互いに、笑顔で会釈をします。

そして通りに出たところで、私は多分左だろうと思いながら歩き始めました。

念のためGoogleマップを確認します。

『ん?』

すると、地図は私が思っていたのとは違う方向を指しています。

違う道へ出てみたり、また戻ったり。

ウロウロしていると、なんと先ほどのおじいさんと、また会いました。

私がニコッとすると、おじいさんもこちらを見てくれます。

そして、たぶん「どうしたの?」と尋ねてくれました。

私は、台南駅へ行きたいけれど、右か左か分からないことを、身振り手振りで伝えます。

優しいお爺さん
私の前を歩いて連れて行ってくれる優しいお爺さん

すると、おじいさんは「ああ、分かった」という表情になりました。

そして、

「こっちに来なさい」

というように、歩き始めました。

わ、優しい……。

次の交差点まで連れて行ってくれました。

ここまで来れば、あとはGoogleマップを見ながら行けそうです。

「もう大丈夫ですよ。ありがとうございます」

そう伝えたのですが、おじいさんはニコニコしながら、さらに歩いていきます。

「いいよ、いいよ。健康のため」

そんな感じのことを言ってくれているようでした。

途中からGoogle翻訳も使いながら、少し会話ができました。

「日本から来ました」

「日本から来たの?林百貨店には行ったの?あそこは日本人が作ったデパートだよ」

「はい。昨日行きました!」

交差点に立つたび、私は「もう大丈夫」と言います。

それでも、おじいさんは最後まで一緒に歩いてくれました。

とうとうまっすぐ遠くに、台南駅が見えてきました。

おじいさんは、駅まで付き合ってくれたのです。

お茶をご馳走になる

駅を前にして、おじいさんはファミリーマートに入っていきました。

そして、

「コーヒー?お茶?」

と聞いてくれます。

どうやら、私に買ってくれるようです。

「私に買わせてください!」

そう言ったのですが、おじいさんは、「いいからいいから」と買ってくれました。

このままではいけないと思い、私もおじいさんにお茶を買います。

結局、お互いに飲み物をご馳走し合うことになりました。

そして、途中で一緒に写真を撮りました。

そのおじいさんが、また、とてもいい顔をしているのです。

可愛らしくて、人の良さが全面に出ている表情です。

この出来事が、今回の旅で一番の思い出になりました。

日本に帰ってから、写真を見せながら色んな友達に話しました。

話すたびに、みんな一緒に感動してくれます。

特急でうっかり大失敗!乗り過ごす

結局、歩いて20分以上かかりました。

かなり早足で歩いたので、汗もかきました。

体調的には、どっと疲れが出ています。

でも、そんなことはどうでもいいと思えるくらい、良い経験ができました。

駅の窓口で切符を買うと、急げば間に合うということで、走って特急の自強号に乗り込みました。

車内はきれいで、新幹線にも負けないほど乗り心地がよく感じます。

そして、電車が動き出すと、ようやくひと安心。

おじいさんのことを思い出しながら、ぼんやりしていました。

ところが……。

しばらくして、今後のことに気持ちを切り替えると、

あれ、高雄駅はまだかな?

気がついた時には、高雄駅を乗り過ごしていました!!

後から考えると、特急だったので、高雄までほとんど停車しなかったのです!

私はいくつか駅に止まると思っていたので、思った以上に早く着いていたことに気づきませんでした。

駅員さんに、降り損なってしまったことを伝えます。

まず追加料金を支払い、次の駅で改札を出る。その後、高雄までの切符を買い直して、戻るとのこと。

台鉄の切符

次の駅までも、特急なのでなかなか着きません。

ようやく降りた駅は、

「屏東」

でした。

ピントン駅

この旅に出る前、私は屏東の本を買っていました。

「ここが屏東かー」

今回は観光できなかったけれど、またいつか来たいと思っていた場所です。

一回でも、ちらっと来られてよかったとしよう!

と、また気を取り直し、改札を出て、自動券売機で高雄までの切符を買い直し、来た電車に乗り込みました。

もったいない出費にはなりましたが、これも経験だと言い聞かせます。

高雄でやっと台湾らしい料理

なんとか高雄駅に到着しました。

その時、私はとてもお腹が空いていることに気づきました。

そして、これまで台湾らしいものを、ほとんど食べていなかったことにも気づきます。

お腹が空いたと感じられるのは、体調が良くなってきた証拠でしょうか。

駅のフードコートで、写真付きの料理を見つけました。

名前は分かりません。

でも、写真を指差して注文してみました。

温かい麺料理です。台湾の味がしました。

とてもおいしい。

やっと台湾らしい料理が食べられたことに、満足しました。

ただ、麺を揚げているタイプだったようで、後から少し胃にもたれました。

それでも、食べたことに後悔はありません。

後から考えたら、台南で食べた薬膳料理以外に、台湾らしい食事は、この時の麺料理だけだったのです。

高雄空港近くのホテルへ

食事を終え、高雄空港へはMRTで向かいました。

明日は、朝7時の便で成田空港へ向かいます。

この時の私の心情は、

『もう、早く福岡に帰りたい』

でした。

詰め込みすぎの、今の私にはハードなルートです。

元気な私が組んだプランなので、今さら仕方ありません。

明日は、飛行機に乗って無事に帰宅する。

そこまで終えるまでは、まだまだ気を抜けません。

高雄空港の近く、徒歩圏内のホテルを予約していました。

ところが、ここでもホテルまでのルートが分かりません(泣)

一度空港の外に出てみたものの、どの道を通ればいいのか見当がつきません。

そもそも、人が歩けるような道に見えないのです。

よく調べてみると、いったん空港に戻り、地下道を長く歩いて反対側の出口へ出るようでした。

地下道を結構歩いて、1番出口から地上に出ます。

そこは高雄公園で、そこからはGoogleマップ見ながらまっすぐ歩くとホテルに着きました。

出る場所を間違えると、かなりの時間と体力を使います。事前に確認してから動くようにしてください。

特に、この日の私は体力をかなり消耗していました。

ホテルに着く頃には、また汗だくです。

体調も、少し怪しくなってきました。

ホテルは、

高雄インターナショナルプラザ
(Kaohsiung International Plaza)

清潔感のあるホテルでした。

高雄空港から早朝便で出発する方には、特に便利なホテルです

チェックインを済ませると、それだけで安心しました。

体力を回復させるため、ベッドに横になって仮眠をとります。

しばらく眠ると、少し復活しました。

最後の夜はコンビニ食

何か食べなければと思い、外へ出ました。

でも、地元の食堂に入る体力も気力もありません。

最後はコンビニで済ませることにしました。

選んだのは、どん兵衛クリームパン、そして水。

夕飯、どんべいとクリームパン

台湾に来ているのに、最後の夜の食事がどん兵衛。。。。

仕方ありません。

体調不良で、台湾料理のおいしそうな匂いを受け付けることができなかったのです

高雄駅で食べた麺料理は、とてもおいしかった。

少し胃にもたれたけれど、食べたことは後悔していません。

この旅で、台湾らしい食事を食べられたのは、あの麺料理だったのだから。

この旅で一番の思い出

この日は、台南から高雄へ移動するだけの予定でした。

でも、実際には、宿の近所のおばちゃんに助けてもらい、駅までおじいさんに連れて行ってもらい、電車を乗り過ごして屏東まで行き、切符を買い直し、フードコートで麺料理を食べ、最後は高雄空港近くのホテルへたどり着きました。

何度も迷いました。

何度も失敗しました。

そして、とても疲れました。

それでも、この旅で一番心に残ったのは、駅まで一緒に歩いてくれたおじいさんとの出会いです。

言葉が通じなくても、困っている私を放っておけず、最後まで一緒に歩いてくれて、飲み物まで買ってくれた。

旅の予定どおりには進まなかったからこそ、出会えた優しさでした。

明日は朝7時の飛行機です。

無事に福岡へ帰るまで、もうひと頑張り。

早めに休みます。

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