55歳で初めての海外ひとり旅、バンコク3日目。
この日は、初めて配車アプリGrabを一人で使い、ワット・アルンへ。
その後はカオサンロードまで足を延ばしましたが、思わぬハプニングもありました。
不安と達成感を何度も繰り返した、この日も忘れられない一日です。
※この記事は2019年の旅の記録です。当時つけていた旅の日記をもとに、その時の出来事や感じた事を書いています。交通機関やサービス内容、料金などは現在と異なる場合があります。
ゆっくりと朝食ビュッフェからスタート
今日はもうジムには行かない。普段と違ってどんどん歩き回ることで、十分運動になります。
真っ直ぐ朝食のレストランへ。
昨日は、食べ過ぎて夜までお腹空かなかった。日中の食べる楽しみがなくなるので、今日はほどほどに。でも優雅な雰囲気はたっぷり味わう。

迷いなくレストランの中を動けることが嬉しい。(初日は、オドオドと不安を隠せずぎこちなかったなぁと、心の中で笑えてくる)
相変わらず、ひとりは寂しい。
でも、どこの国の方かわからないが隣のご夫婦、会話がない。一言も喋らず、目も合わせず食べてる!
喧嘩しちゃったのかなぁ。。夫婦旅あるあるだな、と思いながら、
それより自由なひとり旅の私の方がマシかな?と思ったりして。
ATMで現金を引き出してGrab初挑戦
バンコクのATMで初めて現金を引き出す
空港で両替をしたバーツが心許なくなったので、ATMで現地通貨を引き出してみます。
私が海外でよく使うのは、ソニーバンクウォレット。
現地通貨をコスパよく引き出せると思います。前回は香港で香港ドルを引き出してみて、便利だったので、今回もタイのATMでやってみました。
手数料等はお得だと思うけど、香港ドルと違って、タイバーツはソニーバンクの口座では扱ってないので、日本円からの為替コストはかかります。
現地の両替所とどちらがお得だったかはわかりませんが、これも自分なりの小さなミッションでもあり、無事2000バーツ引き出せたので、経験値プラス1です。
初めてのGrab
今日こそ、ひとりでGrab初体験です!
アプリを開き、配車ボタンを押す瞬間は、「えいっ」と勇気を出しました。
ドライバーさんの名前はタイ語で読めません。でも、口コミは満点で、車のナンバーもしっかり表示されています。
「よし!」
もう一度自分に言い聞かせます。
到着まで約5分。
ちゃんと見つけられるかな…。
そう思いながら、通りを走る車のナンバープレートを一台一台、真剣に見つめていました。
「あっ、あれだ!」
見つけると、急いで車に近づき、運転手さんと目を合わせてお互いに確認!
無事に乗り込むことができました。

会話はお互いカタコトの英語でしたが、とても感じのいい方で、自然と話も弾みます。
乗るまではあんなに緊張していたのに、気づけばすっかりホッとしていました。
念願のワット・アルンに感動
初めて見るワット・アルンは、写真で見た以上の美しさでした。
細かな装飾と白く輝く塔は、しばらく時間を忘れて見とれていました。


そして、ここから、「カオサン」に行きます。
手にしたパンフレットを見ると船着場から歩いていけそうなので、船に乗ることにします。
カオサンへの道
パンフレットの距離感を勘違い
船を降りて、船着場を出た瞬間、「あれ?」と思いました。
パンフレットではカオサンロードまで歩いて行けそうに見えたのに、目の前に広がっていたのは想像とはまったく違う景色。
歩道は人ひとりがやっと通れるほど狭く、その両脇には屋台が途切れることなく並んでいます。
立ち止まる場所もなければ、周りを見渡す余裕もありません。
後ろからも次々と人が歩いてくるので、私は流れに押されるように前へ前へと進むしかありませんでした。
「本当にこの道で合ってるの?」
そんな不安だけがどんどん大きくなります。
途中で見つけたおばあさんに勇気を出して、
「カオサンロードはどっちですか?」と聞いてみました。
でも、ニコニコ笑ってくれるだけで、言葉は通じません。
「どうしよう……。」
さらに歩き続けます。
とにかく、この人混みから抜け出したい。どこかで立ち止まって地図を見たい。
そんなことばかり考えていました。
しばらく歩くと、ようやく少し開けた大きな交差点に出ました。
そこで見かけた女子学生らしき女性に思い切って声をかけます。
彼女も英語はそんなにできる感じではなかったけど、
「 カオサン?ここから歩くのは無理です。」
という内容を言っていることはわかりました。
聞いた瞬間、迷いは消えました。
流しのタクシーを止める勇気
でも、頭に浮かんだのは、日本を出る前に娘から言われた言葉。
「流しのタクシーには乗ったらダメよ!」
そう言われていたのに…。
それでも、このまま知らない街を歩き続けるほうが、私にはもっと怖く感じました。

もうそこらへんのタクシーつかまえて乗るしかない!
そう決めると、走ってくるタクシーを必死に見比べ、少しでもきれいで安心できそうな一台を選びました。
窓が開くと、勇気を振り絞ってひと言。
「Meter OK?」(メーター料金でお願いしますという意味です)
運転手さんは黙ってうなずきます。
そのまま乗り込んだものの、ドアが閉まった瞬間から心臓はドキドキ。
「もし全然違う場所へ連れて行かれたらどうしよう。」
「遠回りされていないかな」
と、目的地に着くまでは気が気ではありませんでした。
そこで、とっさに思いついた作戦がありました。
スマホを耳に当てて、誰かと電話をしているふりをすること。
もちろん、本当は誰とも話していません(笑)。
でも、タクシーの運転手さんには「目的地には知り合いが待っている」と思ってもらえたほうが安心な気がしたのです。
日本語で、

うん、もうすぐ着くよ。今タクシーだから!
などと話しながら、時々わざと英語を混ぜます。
「I’m coming soon.」 「Please wait for me.」
自分でも「何をやってるんだろう」と思いながらの即席の演技でした。
でも、その時の私は必死。

心臓バクバクで乗ってます。
海外一人旅では、慎重すぎるくらいでちょうどいい。
そう自分に言い聞かせながら、スマホを耳に当てたまま、平静を装っていましたが、心臓はずっとドキドキです。
そして、ようやくタクシーが止まりました。
「着いた…」
恐る恐る料金を見ると、なんと65バーツ。
思わずホッとして、少し多めに70バーツを渡しました。
普通のおじさんだったタクシー運転手を、色眼鏡で見ていた私、、反省です。
と、同時に「流しのタクシーに乗っちゃったよ」と
どこかやり遂げた感。
ずっと行ってみたかった場所
カオサンロードへ到着です。


昔、沢木耕太郎の紀行小説『深夜特急』に出てくる、バックパッカーの聖地と言われる場所。
長い間想像の中の世界でした。
実際来てみると、なんと言えばいいのか、、やはり小説と重なり興奮します。
ノンフィクションなので、余計に。
でも、せっかく来たのに、私には少し刺激が強すぎました。
昼間なので、あまり人は多くないけど、どこか怪しげで、落ち着かない雰囲気、
ちょっと怖い。
通りを一往復すると、気が済みます。
「もうホテルに帰ろう。」
すぐそんな気持ちになってしまいました(笑)。
もうGrabにもBTSにも慣れてきた
帰りは迷わずGrabを呼びます。
朝はあんなに緊張していたのに、この頃にはもうすっかり慣れてしまい、アプリでサッと配車。
「人って慣れるものなんだな。」
そんなことを思いながら、ナショナルスタジアム駅まで向かいました。
駅に着くと、少しだけセントラルワールドへ。
カオサンロードの雑多な空気から一転、近代的で洗練されたショッピングモール。
そのギャップに思わず苦笑いです。
やっぱり、こちらへ来るとホッとします。
その後はBTSでサパーンタクシン駅へ向かい、ホテルのシャトルボートに乗ってミレニアムヒルトンへ。
チャオプラヤー川を渡りながらホテルが見えてきたときは、「帰ってきた」という安心感でいっぱいでした。
今日は、本当にスリル満点の一日。
初めてのATM、初めてのGrab、ワット・アルン、迷子、流しのタクシー、そしてカオサンロード。
一日で何度「ドキドキ」したことか。
でも、その一つひとつが、海外ひとり旅だからこそ味わえた忘れられない思い出です。
さて、明日はいよいよ帰国の日。
初めての海外一人旅も、とうとう最後の一日を迎えます。



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